大気汚染

日本においては70年代に入ってからにわかに公害への関心が高まりましたが、これは昭和30年以降の高度経済成長下における重化学工業化が、石炭・石油系燃料の大量消費を促す一方で、地球環境の浄化能力を無視してきた当然の結果ともいえます。ことに日本の場合は先進国に追いつけ追い越せが先立ち、公害防止に対する国・企業側の関心がなかったことが深刻な問題を生んだ大きな原因でした。大気汚染の汚染物質には一酸化炭素、亜硫酸ガス、窒素酸化物、炭化水素、鉛化合物、硫酸ミスト、有機塩素化合物などがあり、これらがばい煙、浮遊塵、排気ガスとなって大気を汚染しているこことに、自動車の排気ガスが原因とされる光化学スモッグは大きな社会間題となっています。防止対策として、大気汚染防上法があるが、現象を表面的に解決しようとする安易さに間題が残されていいました。
スモッグは石炭、石油などの多量消費からばい煙とガスが出ますが、ばい煙は炭素微粒子などの集まりで、ガスは炭酸ガスの他有害な一酸化炭素や亜硫酸ガスなどから成ります。風が弱く、地上付近に重い空気層がよどんでいるときは、これらが下層大気に充満して、工場地帯や大都会では、ばい煙のため太陽の光はさえぎられ、黒色、灰色、褐色の濃霧となります。一般的にばい煙によって視界が悪くなるとこれを煙霧と言いますが、気象条件によりその程度が強くなったものをスモッグと言います。ロンドンのスモッグは主として石炭系燃料の大量消費によるばい煙などで、霧も濃く視界が悪いので、黒いスモッグとも言います。ロサンゼルスのスモッグは自家用車用石油系燃料の大量消費によるオキシダントや亜硫酸ガスなどで視界は黒いスモッグよりはよく、白いスモッグとも言います。

家計と公害環境

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