水域類型

水域類型とは河川、湖沼、海域ごとに利水の目的に応じて定められる水域の環境基準のことで中央公害対策審議会の答申にもとづき環境庁が指定します。河川はAAからEまでの7ランクあり、湖沼はAAからCの4ランク、海域はABCの3ランクがあります。それぞれの水域類型ごとに水素イオン濃度、生物化学的酸素要求量BOD、化学的酸素要求量COD、溶存酸素量DO、大腸菌群数、浮遊物質量SSなどの各項目につき基準値が定められています。指定されると即時、5年以内、5年以上に3区分されて実施されます。全国の公共用水域をこの水域類型にあてはめることによって各水域の環境基準が具体的に示され、工場排水の排出基準なども決まります。
廃棄物排出海域とは産業廃棄物やし尿の海洋投棄による海の汚れと水産資源への悪影響を軽減するために、中央公害対策審講会の廃棄物部会が投棄を認める海域と投棄の方法を具体的に定めたものでした。昭和47年6月から施行した海洋汚染防止法の政令として実施し、離島を含む日本列島から50海里以内では、一切の投棄を禁止しています。沿岸から50海里以遠のA海域では、し尿など分解性の有機物、100から200海里難れた海域では水深1500m以上の海域で無機性のゴミ、うち水深6000m以内海底が平らなB水域には、カドミウムなどをコンクリートで固めて沈めます。深海では海流もなく、対流もおこらないという前提で決めています。ゴミを外洋へ持出すための大型運搬船の造船準備期間が設けられたり、ゴミの種類別に猶予期間を認めるなどの経過措置があり、海の汚染の拡大が問題となっています。

家計と公害環境

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