公害線引き
公害病認定地区に指定する作業が線引きです。認定地区は汚染度1患者の発生数などから算定するが大阪でも全市でなく西淀川地区など一部に限られています。大きな川や道路、鉄道を境として認定地区、非認定地区という線の引き方は難しく、住民にすれば線の中に入って認定されれば治療費が無料となるために、当時は認定地区の拡大を望む声が強くありました。ゼンソク患者、イタイイタイ病、水銀中毒の水俣病などの指定7地区に、東京、名古屋など数地区が昭和47年度に認定地区に加えられました。
公害防止管理者は産業公害を未然に防止するとともに企業の公害に対する意識を変えさせるために、各工場に設置される公害防止専門の技術者です。昭和46年度成立の特定工場における総合公害防止組織の整備に関する法律にもとづき、排気、排水施設を持つ事業所は47年9月から置くことを義務づけられました。企業は自発的に公害防止を取り組む姿勢を確立することが必要です。昭和46年2月の産業構造審議会公害部会の答申に対応した借置で、国家試験制度を設け、一定の資格を持たせることにしていました。これら技術者は、排出物の処理施設の管埋、汚染物質の濃度の測定、事故発生の際の緊急措置などを担当し、責任の所在も管理者にります。

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